2012年12月02日

ドラマを描くこと

最近ドラマ化ヒロインの件で話題になっている小説を読む機会がありました。著者が思い入れを持っているあるものを素材に、様々な事件を解決しつつ、それまでは表に出なかった人間関係(もしくは絆と言いますか)が浮かび上がってくるお話です。非常に面白い小説だと思いました。

面白いだけでなく、作品の構成といいますか、成り立ちに興味を覚えました。

小説であれマンガであれ、現代のように作品が溢れかえっている状況では、他作品と違う要素が必要になります。例えばガンマニアやミリタリーオタクの作家の作品では、銃器に関する薀蓄が(言葉にならずとも)そこここにちりばめられていることがあります。そしてそれが真正であればあるほど、作品がリアリティを持ち、そここそが他作品との違いを生み出します。

作家なら誰でもなんらかのこだわりを持って自作の創作に臨むと思いますが、それを作品に昇華することは容易ではありません。作者の思いが強ければ強いほど、それ以外の部分、作品を構成する多様なパーツのために使うエネルギーが足りないことが往々にしてあります。本来ならば、核となる素材から始まって、より大きなドラマを描くことにエネルギーが必要なのです。

この小説は、著者の好きなものを中心にしながら、徐々に手を拡げつつ、より大きなドラマへと進めていっています。そこを非常に楽しく拝読しました。こだわりアイテムを扱うことだけに汲々とするのではなく、余裕を持ってドラマ作りをしているとでもいうのでしょうか。

弊誌にも作者のこだわりをその中心に据えて紡がれている作品がいくつかあります。それらの作品がより良いものになるよう、一つのアイテムを越えてさらに大きなドラマを描けるよう、作家と共に編集としての立場からできることを探している日々です。


(松)
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2012年02月06日

残念でならない

ガッカリです。強力にガッカリしました。ホントの最初を除き前半は見ていなかったのですが、ロングボールが多いなと思ってたら、後半もせっかくつかみかかったリズムを自ら手放してしまったみたいで残念です。

まだ望みはあるみたいだけど、頑張れ。

(松)
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2011年06月13日

「ぱらぱらマンガ喫茶展」に行ってきました

昨日(6月12日)、吉祥寺で開催された「ぱらぱらマンガ喫茶展」に行って来ました。

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「ぱらぱらマンガ」と聞いて、昔懐かしの雑誌の右下隅に描かれていたものを想像して行ったらとんでもない。それはそれは素敵な作品がずらりと並んでいました。いずれもイラストレータや人形制作者として第一線でご活躍をされている皆さんが、その創造力を活かして思いもよらぬ作品群を生み出していました。

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いずれも手作り感溢れる作品ばかりで、ある種「電子書籍にはできないなぁ」といった印象の作品ばかりだったのですが、その中で特に驚いたのがこちら。といっても箱自体がぱらぱらマンガなのではなく本体はその手前にあるのですが、箱の中で見るというのがミソ。外で見て想像し、中で見て楽しむ。どんなものなのかここでは書きませんが、暗箱の中で浮かび上がるイメージには、思わず「おお〜っ」と言ってしまいました。

また、会場には子供たち(大きな子供も含む、ですが)にもぱらぱらマンガを作ってもらう体験コーナーもあり、日曜だということもあってお客さんは満員御礼。会場に来ていたアーティストの皆さんが忙しそうに、でも楽しそうに対応をされていました。

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このイベントは、吉祥寺と阿佐ヶ谷で2度に分けて開催されます。前期の吉祥寺は12日で終わってしまったのですが、後期の阿佐ヶ谷は6月25日から7月8日までの2週間に亘って開催されます。場所はJR阿佐ヶ谷駅と東京メトロ南阿佐ヶ谷駅の間にある杉並リボン館、時間は9:00〜18:00です。お時間ある方は是非。

(松)
タグ:マンガの話
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2011年04月29日

ねむの木こども美術館の素晴らしさ

宮城まりこが設立した障害者養護施設を含む社会福祉法人
の施設、「ねむの木こども美術館 どんぐり」。
ねむの木学園の障害を持つ子供たちの描いた作品が展示し
てあります。

実は静岡県の掛川市にあるこの施設。私の自宅から車で
40分と非常に近いのだけれども一度も足を運ぶきっかけが
つかめませんでした。それはどこか「子供たちの描いた作
品は良くある園児のお絵描き作品展みたいなものだろう」
というイメージがあったからです。

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藤森照信氏設計

そこで目にした作品は一流のグラフィックデザイナーや
絵本作家でも描けないような作品ばかり。とても理屈で
は表現できないような配色と緻密かつ大胆な構図。

常にビジネス的に考えたり理屈を優先して考えて絵を描い
たりデザインしている自分にとっては逆立ちしても追いつ
けないすばらしい作品。

nemunoki_02.jpg

藤森建築の安らぎ感との相乗効果で心の浄化作用が満ちて
いる。そこには障害者だとか子供だとかそのような括りを
超えた希有なアーティストとの対話の場。

何かと忙しさや不安な社会情勢、今回の震災と心塞ぐこと
の多いいまだからこそ必見の美術館と言えよう。

私も1人のクリエーターとして、このタイミングで出会え
たことに感謝の気持ちでいっぱいになりました。

                      (カンチ)


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2011年04月25日

京都で交流会

ご無沙汰いたしております。松です。震災以来、ドタバタとしておりまして状況ご報告が遅くなってしまいました。大変申し訳ありません。

あれから既に一ヶ月半ですが、その間に我々は月刊コミックラウドを1冊、そして初の単行本となる『クアドリフォリオ・ドゥーエ』第一巻を発行しまして、徐々に発行のペースを上げつつあります。これも読者の皆様、ならびに作家の皆様のご支援があればこそ。心より感謝いたしております。

一方で、まだまだ知名度にも実績にも乏しいブックラウドですので、関東・関西でのクリエイターの方々が集まるイベントにはなるべく顔を出したいと思っています。というわけで今日は地元京都で開催されました「京都産学地域経営研究会」と「京都文化塾ぷろだくしょん」の合同例会にお邪魔してきました。

それはそれは様々な方がおいでになっておられたのですが、特に良いなぁと思ったのは学生さんが数多く参加されていたこと。これは、主催者である大学の先生が、同時に国民文化祭(10月29日から11月6日まで京都で開催)の推進局副局長をされているため、そのメンバーである学生さんを連れてきた、みたいな形だったのです。私が学生だったころは、このような社会人の交流の場に参加するなんてことは考えられませんでした。しかもそこで名刺交換をし、自分は何をやっている、みたいなことを話できるなんて想像外。すばらしいことだと思います。

参加者の中には、大学のマンガ学科の教授もおいででしたので、できればブックラウドもそのような大学の卒業生の方をお迎えできるようになればと思います。

(松)
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2011年03月11日

地震

今、まさに公式サイトを更新しようとしているところですが、ちょっと一時休止です。今晩中にはクアドリフォリオ・ドゥーエの単行本のページも含め、アップします。

準備が遅れていた表紙データのダウンロードもついに開始です!

あ、また余震が来ました。皆さんお気をつけて。落ち着いて。

(松)
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2011年02月06日

京都国際マンガミュージアム

昨日、京都市烏丸御池にある京都国際マンガミュージアムに行ってきました。ここは昔の小学校の建物を活かして、開架式の漫画図書館(貸し出しはしていないようですが)兼展示スペースとしたものです。

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週末とあってかかなりの人出で、満員御礼と言って良い状態。残念ながら併設のカフェは閉店して改装中だったのですが、実は周りにあまりカフェ等がありませんでしたので、開店してたらかなり混んでいたのではないかと思います。

展示内容もなかなかのものでしたが、やはりそれより良かったのが建物そのもの。歩くとギシギシ言う床や階段、石や木でできた手すりなど、昔を思い出してしまいました。若い人は木の床の雑巾がけとかやったことないでしょうねぇ。

学校の校舎と言いますと、あのアニメの舞台がすぐに思い出されますが、ここもなかなかのもの。もしお近くにお住まいでしたら、一度訪れても良いのではないでしょうか。

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ちなみに水曜日が休館日。その他も時々閉館されているときがあるみたいですし、逆に特別展示がある場合もありますから、スケジュールはHPに掲載されていますのでご確認ください。

(松)
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2011年02月03日

こども目線で観る将棋

最近、うちの子供が将棋を覚え、ヒマを
みつけては「将棋しよう!」
と闘いを挑んできます。

子供相手であっても、勝負は勝負。
飛車角抜きなんて失礼な事はせず
真っ向勝負しています。

まぁ嫁からは
「大人げない・・・」
とあきられてますが(笑)

さて、そんな将棋の最中
子供の手駒が自陣に入り
「成り金」となった瞬間
子供が一言

「よし、金に進化したぞ!」

え?進化?
子供にとっては敵陣地に入る事で
「より強く進化して金になる」
と思うみたいです。

ポケモンなどの影響とは思いますが
子供の言った「進化」という言葉から
将棋がとても「新鮮なもの」に感じられました。

古くからあるものも、こどもの目線で観ると
変わるものだなぁと思いました。

そもそも
成金って、いいイメージないですしね(笑)
これからは「進化」で将棋をしたいと思います。
                     (はり)
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2011年01月21日

Altered Carbon

通勤時間が片道1時間半と長いので(東京では平均的な時間で長い方ではないですが)
その時間を利用して、大好きな小説をむさぼり読んでます。
読むのは、中学時代にはじめて読んだSF「宇宙の戦士」のおかげか、SF小説中心。
といいつつ、時代小説(剣豪もの、忍者)から、怪しいオカルト系の本なんかも好きです(笑)

で、最近読んだSF本の中から、これは面白いな・・・と感じた作品は
リチャード・モーガンの描く「オルタード・カーボン(Altered Carbon )」
作品としては2002年に発行されているものなんですが、2004年フィリップ・K・ディック
記念賞受賞した作品で、昨年、文庫本として刊行されていたものです。

現実的なテクノロジーの先にある未来像の描き方としては、かなりシニカル。
人の精神はデータ化されメモリー・スタックと呼ばれる小さなマイクロチップに収められ
スリーブと呼ばれる生身の肉体へ転送する事で金持ちは何世紀にもわたり不老不死。
貧乏人はスリーブを買う事も自分のDNAコードのバックアップもできない世界と、人類が
夢として描いていた不老不死世界も、所詮は金次第と、仮想なのに現実を付きつけられた
感じがします。

また、ストーリー中、残酷な表現も多いのですが、基本的にマイクロチップが破壊される
「リアルデス(本当の死)」にならない限りは、姿かたちは違えども、人間として再生されて
しまうので、嫌悪感を感じなくなる不思議な感覚を味わえます。

ついでに主人公は日本人とスラヴ系の移民が開拓した惑星の出身で名前が
「タケシ・コヴァッチ」。名前だけ聞くと、笑ってしまいそうですが・・・
孤独なしかもかなりアウトサイダー。超ハードボイルドでカッコいいんです。

ストーリーは、二十七世紀。
特命外交部隊「エンヴォイ・コーズ」と呼ばれる最強の特殊部隊に所属していた「タケシ」が
恋人と起こした強盗事件で170年の刑になる。ある日、地球で何世紀にもわたり
生きている大金持ちから「自殺」と処理された自分の死に関しての調査依頼を受け、
遥か彼方のハーランズ・ワールドから地球へ惑星間データ転送されてくる。
その真相に迫る内に、元上司であるレイリーン・カワハラが絡む大きな事件の全容が・・・

そのうち、こんなハードSFを原作とした漫画が出せるといいなぁ
                                (はり)
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2011年01月19日

片腕マシンガールに見る爽快感

このところ空き時間をひたすら映画鑑賞に充てています。

「片腕マシンガール」ご存知の方も多いと思いますが
海外資本によって製作された井口昇監督のスプラッター
映画(2007年)です。

http://www.spopro.net/machinegirl/

実は私、80年代スプラッター映画全盛期以来20年振りの
キワモの映画体験でした。関心はあったものの当時、
宮崎勤の事件以降、このジャンルの映画は何か後ろめた
い雰囲気があり良識ある大人(笑)として敬遠していま
した。

そんなとき編集者として海外発売の上での自主規制を
考える上で参考になるかと思い切って手に取ったのです
が、本編が始まる前の「HOW TO MACHINE GIRL」という
前置きのコーナーがありそれを見て愕然としたのでした。

「血がフキダシたり、首が飛んだら拍手をしましょう」
とか「食べ物を食べながら観ましょう」とか何故スプラ
ッター映画でと思うようなコメントが入るのです。

しかし本編を見てその謎はすんなり氷解したのでした。
見た事も無いほど残虐なシーンの連続なのに、恐怖や
嫌悪感を感じないのです。むしろコミカルで爽快感を
感じる。だんだん血の赤がPOPなカラーに見えてくる。
(もちろんどのように感じるかは個人差があります)

これはどうも井口監督のセンスなのであるが、時代と
ともにスプラッター映画の概念が変わったのだなと認
識をあらたにしたものでした。
私も学生時代ビデオ映画を撮っていましたが、何かそ
のころの熱い思いが湧き上がってきました。

誰にでもお薦めできる作品とは言えませんが、表現上
の制約が大きいと思っていたアメリカでカルトムービ
ーとして大ヒットしたこと。多くの監督が影響を受け
たことを考えると無視出来ない作品です。
                   (カンチ)
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2011年01月17日

湊かなえ原作「告白」を鑑賞。映画は原作を越えるか!?

漫画や小説が原作の映画にありがちなキャッチフレーズに
「映像化不可能と言われた○○○をついに映画化」
って販促用キャッチコピーだけでなく映画の評論家や
コメンテーターも簡単に使うけれど、果たして「映像化
不可能」って何が不可能なのか?
@原作の持つ情感や世界観を表現出来ない
A特撮やCGなど技術レベルで表現が不可能
B難解なストーリーゆえ制限のある映画表現では不可能
など等

もちろん、原作は文字や絵による表現、映画は実写、
アニメを含む総合芸術、エンターテイメント。
基本表現メディアが違うのだから全く同じ感動はもちろ
ん、感動させるための手法がそもそも違うから比べる
事自体ナンセンス。

それでもあえて比較すれば映画化不可能っていった映画
で原作以上の楽しさや感動、驚き、観終わった後の余韻
を楽しめるものが少ないのも現実。マイナーな作品が原
作であれば変な先入観もなく楽しめるから問題はないの
だが、原作がすでに大ヒットし一定の評価がある作品を
映画化するのはかなり難易度が高い。

そして今回の「告白」。2009年に湊かなえの小説として
大ベストセラーになり、2010年、時を置かずして映画化。

大ヒット作品が原作だからと若干の不安を持ちつつも
思い切ってレンタル。
しかしその不安はスタートボタンを押して最初の5秒で
一気に解消。傑作は映画であれ、音楽であれ最初の5秒
で解ります。一気に映像世界に引き込まれました。

中島哲也監督は小説の独自の味わいを見事映像化してい
る。
多様なCG表現、激しいピンクの配色、ミュージカル的要
素、スプラッター的表現など下世話になりがちな手法を
見事効果的に使用し、読後の不快感や恐怖、もちろん命
とは教育とは何かを考えさせるすばらしい仕上がりにな
っている。

映画館で見逃したみなさん、ぜひレンタルDVDで観て下
さい。私一押しの作品です。
                    (カンチ)
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2011年01月16日

ハリーポッターと死の秘法を観て来ました

ブログご無沙汰しております。

編集の合間を縫って今年最初の映画鑑賞と
いうことでハリーポッターと死の秘法Part1
を観てきました。
ハリーポッターシリーズもいよいよ最終章。
7作目となり、どれだけ賑わっているかと思
いきや、私を入れて観客は7人とほとんど貸
し切り状態。ゆったりと堪能出来た次第です。

さてハリーポッターといえばファンタジー
映画の代名詞のようですが、回を重ねるご
とに裏切りや死、人間のねたみや欲望、さ
らに政治の腐敗を真正面から描いた大人の
風刺映画といった感覚が益々色濃くなって
きています。
その表現ぶりは背景になっている荒涼とし
たイギリスの大地や森の風景と相まって、
映画を観ている我々も目を背けたくなるほ
どの迫力です。

西洋思想的「善悪」の世界をベースにしな
がらもヒーロー、ヒロインたちが嫉妬や悪
に引き込まれ、愛らしいサブキャラクター
が残酷なまでの死を迎える。
キリスト教世界のタブーをあえて描くこと
で、人間の真実の姿が見える作品です。

次は完全3D映画としてのPart2公開が楽しみ
ですが、これで本当に終わりと思うと寂しい
かぎり。(でもこれ以上大人になったラドク
リフ君を見るのも辛いかも)
               (カンチ)

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2011年01月01日

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。

旧年中は誠にお世話になりました。今年は昨年以上にパワーアップして頑張るつもりですので、何卒よろしくお願い申し上げます。

すでに新年第一号の編集作業は進んでおりますが、今年からは毎月発売ですので気は抜けません。幸い、新たな作家の方ともコンタクトが取れ、ジャンプアップへの準備は着々です。まだ詳しいことは申し上げられませんが、女性向けの別冊号も発売予定です。

至らぬところの多い我々ですが、何卒今後ともご指導ご鞭撻を賜りますよう心より御願い申し上げます。

(松)
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2010年12月06日

第9地区

お久し振りです。

このところ親知らずの治療で口腔外科に行き、文章に書くとゾゾっとしそうな治療を受けておりました。このゾゾっとする感覚は、映画なんかで良く感じますが、違う意味で「ゾゾ」っとした映画を観ました。

「第9地区」
映画館で公開した当時から観たかった映画です。通常エイリアンが出てくる映画は「地球の主要都市に侵攻してくる」もの。しかも、超絶テクノロジーで人類は敵わない…さぁどうする?というのが王道なんですが…
この映画ではエイリアンは「難民」しかも、主要都市への侵攻などなく、南アフリカに餓死寸前の状態でやってきて、人類が用意した難民村で物語りがスタートする異色の作品。

実際、アパルトヘイトといった人種差別を裏に敷いた作品で、久しぶりに「新しい」と感じる内容でした。物語りそのものは・・・正直、シナリオの整合性がゆるくて微妙な点もありますし、無駄にゴア表現がなされていたりと、ちょっとどうかな?と思う点もありますが、面白い映画です。

この映画を観ながら思いましたが、荒削りでも、読んだ人に「おおっ」と唸らせる様な、新しいコミックを出して行きたいですね!
                                             はり
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2010年12月03日

WiMAX使ってみました

先日とある大手町のオフィスで、WiMAXのルーターを使ってみました。ノートPCからネットに繋いでスピードを計ってみるとおおよそ2Mb/s。PCとWiMAXのルーターまでが10Mb/sだったから、まずまずの成績なんだろうか。若干ダウンよりアップの方が速いような気がしました。

場所はビル三階、窓はあったが閉まっていた。窓際から3mくらい。西向き。いずれノートをネットに繋ぐためにモバイルルーターを買わねばと思っていたのですが、これだとやはりWiMAXの方が使い勝手が良いかもしれません。

あとはノートを何を買うかですねぇ... Mac Airが魅力的...

(松)
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2010年11月29日

動物園でキャラクター研究

アンドロイド版のデータの作成の合間を縫って
静岡市の日本平動物園に行って来ました。

さて、今どきの動物園というと旭山動物園以降
趣向を凝らし、動物の生態をリアルに体験出来
る工夫をしております。

日本平動物園もそのひとつ。
新しくできた「猛獣館299」では虎の赤ちゃんを
間近で見られるし、アザラシが垂直のガラスの
トンネルを行ったり来たりと非常に動きのある
展示に感心。そして一番人気はシロクマ「ロッ
シー」。3歳の若いシロクマですが体重はすで
に300kg。そんなロッシーがガラスの円形のトン
ネルめがけて背面飛び込みで観客にハイタッチ
(もちろんガラス越し)するのです。
その迫力に圧倒されました。しかも気が狂った
の如く何十回と背面飛び込みを繰り返すのです。

さて、話は変わりますがもうひとつの楽しみは
猿たちのコーナーです。他のほ乳類や鳥類とは
違って個体の個性や表情がすごく分かる。
じっと檻の前で見ていると飽きない。毛繕いす
すチンパンジー、麻の袋をマントのように持っ
て遊んでいるオランウータン。突然奇声を上げ
てけんかするタマリンといろいろ猿生ドラマが
あるようです。
そんな猿たちを観察していると人間ほど複雑な
表情が無い分(本当はあるのだろうが)いかに
シンプルに感情を表現するか、絵的に参考に
なる部分が多いのです。
愛情、威嚇、よろこびと描き分けるには動物園
でのデッサンや観察はとても勉強になるかもし
れません。

そのうち私の興味は猿から人間の親子連れに。
小さな子供たちの仕草や母親の対応の仕方など、
おもしろくて仕方がない。何を見に来たのか
忘れてしまうほどです。

たまには動物園でいろんなものを観察してみる
事も新しい作品やキャラクターづくりの参考に
なると思います。やはり本物の表情にかなうも
のは無し。
                 (カンチ)


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2010年10月17日

バビロン5を堪能

ご無沙汰してます。ここのところデザインコンペに集中し
過ぎて「起きる」「ご飯つくる」「仕事」「ご飯つくる」
「仕事」「ご飯つくる」「仕事」「寝る」の2週間を続け
ておりました。

さて、仕事に集中といってもほとんど自宅のパソコンの前。
歩く事も外部刺激も減り、気がつけば隠遁生活を送ってい
る状態。ブログの新ネタはなくなり悶々とした毎日。

これではいかんとアマゾンのバーゲンでとっても安くアメ
リカのTVドラマ「バビロン5」を購入。何と12話(1話45分)
入って1050円のとってもお得なプライス。
毎日寝る前の45分間だけドラマを楽しむ事に。

日本ではBSで放送されただけのSFドラマ。スターウォーズ
やスタートレックのようなメジャー感は無いものの登場する
宇宙戦艦や宇宙人の造形はスタートレック以上。しっかり
した世界観が構築されており充分楽しめます。

でも最初はご用心。主要登場人物を説明するような単調な
エピソードが続き、ストーリー展開は退屈。8話ぐらいは
我慢。
しかし、話が進むにつれこれは平成の仮面ライダーの怪人
かと思うような秀逸な造形の宇宙人の登場にこころが踊り
ます。ストーリーもだんだんドラマチックになってきます。
そしてなぜか私が高校生のころ描いていた宇宙船にそっく
りのデザインが次から次へと登場。もうこれだけで夢中に
なってしまいました。

また、私の新たなコレクションものが始まる予感。
おこづかいが心配です。

とコミックラウドにも電子出版にも関係ないネタばかりで
恐縮です。
(カンチ)
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2010年10月15日

Twitter

Twitterでは「おはよう」くらいしか発言しないのですが
何があったのか、ここ数日でフォロワーの数が3倍に(汗)

そもそもTwitterって不特定多数の人のつぶやきを聞流しつつ
「ゆるくコミュニケーション」する事が目的なんでしょうけど
私の場合「この人が何を思ったのか?」や「最新情報」などを
リアルタイムに収集できる

「直接聞けるニュースツール」

として使っていました。
例えば「都内電車情報」は大変便利。今や無くてはならない
フォロー先。また「はてぶのニュース」なんかも早いので
大変便利ですよね。

ところが・・・

フォロワーが増えたので、調子に乗ってフォローする人を
増やしたので「タイムラインが戦争状態」
どんどん話しが流れて、どれが誰の話しだか(苦笑)

元々Tweenを使っているので、タブなどに振り分けてますが
更新情報が余りに多いと、見るのに気合いが必要です。
たのしいですし、便利ですが、ご利用は計画的に
ですね。
                      (はり)

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2010年10月13日

いくら語り合っても語り尽くすことのない作品を

SONYが出すInternet TV(Google TVと言った方がわかりやすいかも)のリリースを見ていて思ったのですが、こういうのって「TVを見ているときでもFacebookに届くメッセージが気になってしょうがない」人たちに向けた製品だと思うんです。そしてそういう人が無視できない数に増えてきたと。

視聴者・読者が何により多くの時間を使いたいと考えているか。ここにはかなりの変化があったように感じます。その結果として、作品の送り手と受け手が、立場は違えど対等と呼べる位置関係に立ったということなのでしょうか。

もちろん電子書籍もその渦中にあるわけで、Kindleがハイライトを共有できるといったことはその端緒なのでしょう。我々の本がそれにうまく対応できていないのは、今後の課題として認識しなくてはと思います。

マンガやアニメが売れなくなったと言われながらも、大ヒット作品は確かに存在しています。言葉は悪いですが、もしかしたらコンテンツの価値はどれだけそれをしゃぶり尽くせるかということなのかもしれません。以前はしゃぶり尽くすために何度も何度も同じ作品を繰り返し読んだものですが、今は世界中の同好の士と飽きるまで語り合うことができる。

私自身の楽しみのためにも、いくら語り合っても語り尽くすことのないような作品群を世に送り出すお手伝いをしたいものです。

(松)
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2010年10月06日

非モテ!男性受難の時代(非モテ代表カンチ)

2009年に文春新書として発刊された三浦 展の「非モテ!男性受難の時代」。まあ軽いテーマだろうと思い、本屋さんでは素通りしてました。たまたま図書館にありましたのでちょっと読んでみると三浦 展のベストセラー「下流社会」に匹敵するくらい面白い。もちろん中身は「下流社会」ほどの新鮮さや驚きはありませんが「モテる」「モテない」が格差社会を招き、結婚や就職や出世にまで影響する。時には秋葉原の無差別殺人まで引きおこす要因にまでなるという、何となく分かっているようで誰も真剣に論じないことを、まじめにデータを採って検証しているところが大変すがすがしさを感じる。

最近失業者やフリーター、非正規社員が引き起こす重大犯罪が話題になりますが、TVはじめ多くのコメンテーターはその背景には派遣社員の制度に問題があると言ってますが、どうもそれだけでは納得できない違和感がありました。実は経済的な格差以上に不細工だからモテない。だから自信がもてず何をやってもうまく行かない。そんなジレンマが影響してるのであり、いかにモテないことが人生の重要なファクターであるかが書かれています。(モテないことがどんな格差に繋がるかはどうかはどうぞ本書をお読み下さい)

実はこの現象は漫画やアニメ、TVドラマの登場人物にも大きな影響を与えています。
巨人の星などのスポコンものからファーストガンダムまでは様々な年齢層、個性、風貌のキャラクターがその立場を生かして活躍していました。しかし、ここ10年のアニメやTVドラマは共通して中性的なイケメン揃いや耽美的な美少年ばかり登場しています。たしかにそれを良しとする層もいるのですが、どうしてもそのような作品に感情移入できないのです。
主役級のイケメンばかりの登場では作品に深みも多様性も生まれません。魅力あるサブキャラが活躍してこそ作品としての面白みが深まるのでしょう。

そんな訳でコミックラウドで活躍するヒロー・ヒロインにどうしても目が行きがちですが、脇を固める様々なキャラクターにも注目してください。今回、この「非モテ」を読んで改めて編集部としてもすばらしいバイプレーヤーを育てていくことに使命を感じる次第です。
(カンチ)

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